甘く、甘い、二人の時間
「久し振りだな、元気か?」
「……うん。」
私を見下ろす康介は眩しいものでも見るみたいに目を細めて、声はさっきの接客用からワントーン下がっていた。
懐かしい……あの頃の表情と声。
何度も何度も「菫」って呼ばれた、あの声だ。
「ここで、働いてるの?」
迂闊にもドキドキしてしまった事を誤魔化す為に、見れば分かる様な事を話かけていた。
私、何焦ってるんだろう。
でも、康介は苦笑いしながらも
「まあな。これでも店長なんだ。」
と言いながら、胸に付いた名札を見せてくれた。