亡國の孤城 『心の色』(外伝)
―――………最後まで。
「―――…………………………笑っていようか。……………馬鹿な俺………らしく」
苦笑を浮かべたまま、真っ暗闇を突進む。
太陽に一番近い、明るい筈の頂上は、上れば上る程、暗くなっていく。
何故かって…?
そりゃあ………………………奴がいるからだ。
明るいお天道様に背いた男が、いるからさ。
たった独りで、手を伸ばしているからさ。
………太陽を欲しがる、大木の様に。
「―――………もっと………高く…………………飛んでいけ………高く…………高く……」
…微かな音さえも響き渡る螺旋階段の中で、一つの単調なリズムの足音と……小さな童歌が…不協和音となって寂しい音色を奏でていた。
やがてその中に………………ガリガリと…………刃が床を削る様な、甲高い音色が割り込んでいった。
「………………自由…………地に落ちるまでが、自由………………………………………………………そう………自由、だ………」