使者の黙示録
「綺麗な手だね」


占い師の目に映し出されたシスター・マヤの手に

「純潔」という言葉が、真っ先に頭に浮かんだ彼女は

思わず率直な言葉が口に出る。

そして占い師は、シスター・マヤの右手の横に広がる空白を、じっとながめる。


「ほう」


占い師は目線を下に向けたまま、シスター・マヤに予言する。


「あなたは、使者と遭遇するよ」

「ししゃ?」

「神からの言葉を与えられた使者が、あなたの前に現れるだろう」


占いというより、まさに予言だ。

茫然となって話を聞いているシスター・マヤをよそに

占い師は言葉を続ける。

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