赤い下着の主

 お互いを縛り付けるような言葉を口に出すのは野暮なことだと思って我慢していたのに。

「梶原君、女の子のにおいがする」

 ドキリと全身が震えた。

 女の子のにおいって、一体どんなにおいがするというのか。

 優香は香水なんて付けていなかったはず。

「デートだったんじゃないの?」

 どうしてそんなこと聞くんだよ。

 どう答えればいいんだよ。

 どう答えて欲しいんだよ、先生。

「だから、さっきそっけなかったの?」

 違う、そうじゃない。

 そんなわけがない。

 俺は、先生が……

「好きな子がいるんだったら……大事にしてあげたほうがいいんじゃないの?」

 バン!

< 141 / 350 >

この作品をシェア

pagetop