赤い下着の主

 女は予想とは違いストレートの黒髪という真面目そうな出で立ちで、下着以外にもシャツやキャミソールなどを干しているようだった。

 シャキシャキと洗濯物を干しているので、顔がよく見えない。

 このままでは洗濯物で完全に顔を拝めなくなる。

 それじゃあいっそのこと……。

 好奇心を抑えられなくなった優は、

「偶然を装って挨拶でもかましてやろう」

 そう覚悟を決めた。

 シャッ、と勢いの良い音。

 ガチャッ、ガラガラガラ……。

 窓を開けて、いざベランダからこんにちは。



 
< 15 / 350 >

この作品をシェア

pagetop