赤い下着の主




 それから、数日。

 梶原とは一度たりとも顔を合わせることはなく、見かけることもなく。

 普通の教師として穏やかな毎日を取り戻したと実感し始めた金曜日。

「玉置先生、折り入ってお話があります」

 高澤がそう切り出してきた。

 普段の「お暇ですか?」とは、どうやら違うようだった。

「何のお話でしょうか」

「ここでは、ちょっと」

 そう言いながら不気味な笑顔を浮かべている。

 美奈実は嫌な予感がした。

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