赤い下着の主

「あっ、梶原君」

「先生」

 駅のホームから改札に向かう途中、優はエスカレーターで、玉置は階段で上ってきたところだった。

 久しぶりに間近で見た彼女は、やはり恐ろしく整った顔をしており、大きな目で見つめられると吸い込まれるような感覚に陥る。

 目は相変わらず黒縁で横にスワロフスキーの埋められたオシャレなメガネで彩られているが、装いはすっかり冬仕様。

 ピンクと黒のチェック柄のコートを身にまとい、首元は黒のマフラーで覆われていた。

 
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