赤い下着の主

 先日のキス以来顔を合わせていないが、優の気持ちは自分でも驚くほどに膨らんでいた。

 狙っていた他校の女子のことさえサッパリ忘れ、マメに送っていたメールをパッタリ送らなくなってしまうほど。

 頭の中は玉置ばかり。

 それでも何とか意識を英語へ向け、数学へ向け、古典、漢文、現代文へ向ける。

 主要3教科が片付いたのは、午後2時ごろだった。

 何となくよぎった予感に、ベランダへと目を移す。

 レースのカーテン越しに外を見ると、何の音もしないけれど人の気配があった。

 もしそこに人がいるとするならばそれは玉置で間違いない。

 優は腰を上げ、窓に近付く。

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