赤い下着の主

 二人で笑い合えば、日差しさえもくすぐったく感じる。

 出かけるのが面倒だと言った玉置は、出かける代わりにといわんばかりに日差しを浴びている。

「だらしないっすね」

「働いてる女の休日なんて、大概こんなものよ」

 次に発する言葉を決めたとき、優は全身に力を込めた。

「じゃあ、俺は出かけます。休日を楽しみたいんで」

 あまり強く発してはいけない。

 だけど、届かなかったら意味がない。

「あら、どちらまで?」

「俺の、狙ってる女性のところまで」

 女性、という表現がポイントだった。

 国語の教師である彼女なら、きっと読み取ってくれたはず。

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