赤い下着の主

 テレビもステレオもオフの部屋には卑猥な音と声だけが響く。

 美奈実に限界が近付き、無意識にぎゅっと強く目を閉じるが、そうはさせまいと梶原が目を開けるよう言い続ける。

 そのしつこさたるや、まるで生徒との禁忌を自覚させるかのごとし。

「梶原君……」

「なに? 先生」

「制服、脱いで」

 美奈実はネクタイを掴んでそう言った。

 今は彼を生徒だと思いたくなかった。

 梶原は攻めを止めないまま、

「じゃあ、脱がせて」

 と指示を出す。

 しかし生意気な生徒は意地悪にも美奈実への攻めを強化した。

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