赤い下着の主

「ガキだって思われたくないし、下手くそだって思われたくない。余裕がないとも思われたくない。だから……」

 その瞬間、美奈実は貫かれた感覚に腰を仰け反らせた。

「俺は今だって、恥ずかしさとか不安とかを隠しながら、どうしたら先生より上に立てるか考えてるよ」

 美奈実の胸が痛いくらいにキュンと軋みだす。

 余裕の表情も、意地悪な台詞も、彼の精一杯の背伸び。

 10も年上の女性を口説くための、死力を尽くした見栄。

 美奈実は憎たらしいとまで思っていた彼が無性に愛おしくなって、自ら彼の頬に手を添えて唇へ愛情を注いだ。

「バカ、こんな時まで余計なこと考えないでよ」

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