憧れの彼と恋する方法

ローズさんの言葉に、私は我に返って紅茶を一口飲み深呼吸をした。



「舞美が女優になっていたんです。でも、つい昨日までは女優を目指す劇団員でした」


「そう、それで?」



「私は、ヘアメイクアーティストとしてドラマや映画の世界で働きたいって思っていたけど、もうそれは…諦めた夢なんです」


「ふ~ん」



「それに、竜司君は…竜司君は、決して手の届かないテレビの中の人、私に話しかけるとかそんなの有り得ないし」



ローズさんは私が手に持っているティーカップを取り、横の棚に置いた。


「だから?」


「だから、全部おかしいんです!何もかも変なんです!」


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