憧れの彼と恋する方法

「そう言えば、もうすぐ撮影がスタートして1ヶ月ですね」


竜司君のその言葉に私はハッと我に返った。

もうすぐ1ヶ月、早過ぎるよ…。

残り2ヶ月しかないなんて。



「あと2ヶ月、撮影頑張りましょうね」


竜司君が行ってしまった後も、私はその場に立ち尽くしたまま。


そっか、撮影もあと2ヶ月なんだ…。


あと2ヶ月という現実。

ローズさんがくれたこの世界で、私は願いを叶えなければいけない。


竜司君を見てドキドキしたり、やりたかったメイクの仕事を淡々とこなすだけじゃ意味がないんだ。

そんな事の為にこの世界があるんじゃないんだから。


でも、どうしたら…。

今までは毎日の仕事の忙しさに、考える事なんてほとんどなかった…。


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