空しか、見えない
「恋人同士でもないらしいのよ。だけど、こいつ、人がよすぎるよね。私は、割り切るべきところはそうすればいいじゃんって思ったけど、とにかくここまで聞き出すのに、昨日ひと晩かかったようなもん」

 千夏の小言は、一番はのぞむに向けられているにちがいないのだが、みんなにも遅刻の理由を弁明しているようにも聞こえた。
 その調子だと昨夜散々説得してはみたものの、のぞむの方は、ルームシェアを解くつもりがなかったという次第なのだろう。
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