空しか、見えない
 テーブルは狭いので、結局床に車座になった。
 駅前で一緒に買った安ワインのボトルが、またあっという間に空いていく。

「夏にまた集まるなんて、ほんとかな」

 フーちゃんが、すっぴんの顔を隠すようにまたダテ眼鏡をかけている。

「その頃には純一はもう、誰かの夫なのね。哀しいわ」

 そう付け加えたのが可笑しくて、みんなで笑った。
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