空しか、見えない
「まあ、いいや。俺さは、サチに一流の記者になってほしいよ。いいじゃないか、業界紙だって何だって。あんなになりたかった、記者なんだろう? アメリカの新聞なんて、無数にあるよ。だけど、それぞれに名物コラムニストがいて……」

「待ってよ。アメリカじゃとか、ニューヨークじゃとか、悪いけど聞きたくない。のぞむが、その国でどう過ごそうと、私にはもう関係ないけど、私は私で精一杯やってるの。毎日、同じことの繰り返しでも、頑張ってるの」

 思わず、強い口調になった。
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