空しか、見えない

 競泳用の小さなビキニパンツをはいた大学生くらいのインストラクターが、佐千子の個人データを書き込んでいく。

「運動は、久しぶりですか?」

 水着姿を見てそう言われたような気がして、顔から火が出そうになる。

「少し、絞っていきましょうね」

 黙っていると、そう続けてきた。まったく、なんてずけずけ物を言うのだろう。
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