空しか、見えない
「ねえ、みんなで手をつながない? 丸くなろうよ」

「いいね、よし。あのー、船頭さん、浮き身で円陣組めますか?」

 のぞむが、声をかける。

「了解。可能なようなら、バディ全員で○を描いて浮き身」

 メガホンごしに、いい調子の号令がかかる。
 いつしか、輪ができている。佐千子の反対側の手を握ったのは、千夏だ。

「点呼を取ろうよ。私からでいい?」

 千夏が言う。

「ハッチ1番秋本千夏」

「2番遠藤のぞむ」

 佐千子の反対側で、声があがる。

「3番斎藤環」

 環は、対角線側にいるみたいだ。

「4番坂本マリカ」

 そこで声が止まる。
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