異端の足掻きは月のみぞ知る
「俺の仕事は慈善活動じゃないんでね」
「じゃあ、後ろのお姉さん」
「諦めてください」
主さんよかお姉さんに言われる方が絶望がひどい。
「ですが、色々とあなたに聞くことがありますので、機関まで連行します。大人しくしていれば、殺しません」
事務的な口調で、僕の寿命が延びたことを知る。
「なあ、お前が本当に殺したのか」
連行する前に聞きたかったのか、主さんは白い息を吐きながら言葉を出す。
「百聞は一見にしかずな格好していると思うんですがね」
「確かに返り血から見てお前だろうが、こいつの切り口は明らかに異常だ。
お前みたいなか弱そうな奴の腕力で、頭蓋骨突き破って、脳みそまで切れるわけがない」