異端の足掻きは月のみぞ知る
だから剣撃を繰り返す。
というよりかは、ジンはどこか楽しんでいたのかもしれない。
『皇帝直属帝国防衛武装機関』
通称、騎士団とも言われる立場は、咎人を狩る側に相違なく。
いつも一方的に狩(や)る側だったためか、こうして“攻められる”ことがあると新鮮味がありいい余興にも見えた。
じりじりと死に神の鎌が喉元にやってくるような。
――やれるもんなら、やればいい。
自分は死に神すらも殺せようとジンから勝負を降りる気はなかった。
白熱する剣撃。観客たるレインはハラハラとし始めたところで、ふと、草の体が揺れた。
好機と見たジンはすかさず、横薙ぎに剣を滑らしたがかわされた。
「は?」
かわされたというよりは、倒れた。無論、草が。