異端の足掻きは月のみぞ知る
「女……?」
雷の光に一度目を瞑り開けた時に、それがいた。
黒い外套、白いシャツにタイトスカート。加えて、大きな三角帽子はおとぎ話の魔法使いを想像させる。
「おいおい、大丈夫か、ソウ」
女の足元には草がいる。心配しているのかいないのか微妙な声色だが、草に肩を貸して立たせるあたり、案じてはいるらしかった。
「何者ですか」
ジンの守りに入ったか、レインもまた彼の傍らで剣を抜き、新たな人物に向ける。
「安心しろ、別にお前たちに危害を加えるつもりはない。雷も当てる気はなかったのぐらい、お見通しだろう?」