異端の足掻きは月のみぞ知る


「女……?」


雷の光に一度目を瞑り開けた時に、それがいた。


黒い外套、白いシャツにタイトスカート。加えて、大きな三角帽子はおとぎ話の魔法使いを想像させる。


「おいおい、大丈夫か、ソウ」


女の足元には草がいる。心配しているのかいないのか微妙な声色だが、草に肩を貸して立たせるあたり、案じてはいるらしかった。


「何者ですか」


ジンの守りに入ったか、レインもまた彼の傍らで剣を抜き、新たな人物に向ける。


「安心しろ、別にお前たちに危害を加えるつもりはない。雷も当てる気はなかったのぐらい、お見通しだろう?」


< 36 / 47 >

この作品をシェア

pagetop