異端の足掻きは月のみぞ知る
「いいんです……、来てくれただけで」
そんな訳が分からない魔術用語やら、知らない人の名前出されようが、先生が助けに来てくれただけで良かった。
あー、ほんと助かった。
疲れて立てないという間抜けさなのに、それが今、先生のナイスバディに支えられるという大きな価値に変わっただけでもうばんざーいだ。
「そっちもすまなかったな。迷惑をかけて。……死体があるが、更に詫びた方がいいか?」
「いや、別に。どうせ俺たちが殺す相手だった」
「そうか。まさか、別世界まででも殺人をするとは。お前の度胸というのを甘く見ていたよ」
「いやいやいや、襲われればそうしますって。というか、帰りましょう。さっきまで動いたせいか汗だくになるほど暑かったですが、今になったら汗が寒くも感じられてきて」