アニマルマジック
「遅かったな」リビングに入ると次男の南斗(ミナト)お兄ちゃんがいた。
「あれお兄ちゃんたちこっち来てたんだ」
南斗お兄ちゃんはもう25歳で既に結婚もしている。
お兄ちゃんは私たちの住んでる神奈川からはもう少し左の三重県に奥さんと子供2人と暮らしている。
「おかえり、桃子ちゃん」お兄ちゃんの隣には奥さんの亜樹さんが座っていた。
「ただいま」私は返事をしてかばんをソファーの横に置く。
「桃子、ご飯よ」
「うん、ごめんね。遅くなっちゃって」お母さんに謝りの言葉を言う。もう時計は夜の9時半を越えていた。
「いいのよ。またあの子と話してたんでしょ?」
あの子とはもちろん竜二のこと。
最初はいつか紹介したいなと思っていた。
だけど、あの事件が起きてしまってからは紹介なんて必要なくなってしまった。
私達はもう愛さなくなってしまったのだから。