キミがいた夏~最後の約束~
「でも…私はどこかで期待してた…」
言って涙の滴がポタポタと布団を濡らす
「いつか…いつかまたお母さんが…笑いかけてくれることを…」
「…っ…ヒック…」
見ると都さんがトビーさんにしがみついて泣いていた
その都さんの頭をトビーさんがやさしく撫でている
綾香も隣で静かに涙をながしていた
橘先輩はずっと下を向き続けているけれど
こんな私に呆れてしまったかな?
「私は無口になってしまったお母さんを…一生懸命笑わせようと努力してた…」
お母さん、見て
100点とったよ?
「自分が笑顔を奪ったくせに…今さらだよね…」
それでも最初のうちは
少し口を聞いてくれていた
『ああそう』
『ふーん』
そんなものだったけど…
無視されるよりはマシだった…
でも時がたつにつれて
その言葉もなくなった
変わりに違う言葉を浴びせられるようになる