キミがいた夏~最後の約束~





私は家の近くまで帰って来ていた


目の前にいる橘先輩は不安そうに私を見つめている


そんな先輩に私は大丈夫の意味を込めて笑いかけるけど
まったく効果を発していないのはすぐにわかる


橘先輩の顔がさらに悲しく歪むから


自分を責めないで


何も出来ないなんて思わないで


あなたがいてくれるから


あなたがいるだけで私の力になるの



「じゃあ…また明日…」



私が名残惜しそうにそう言うけど
橘先輩は何も答えない


でも止めはしない


そんなことをしても何の解決にもならないことをわかっていたから


私は家に向かって歩き出す


靴は都さんに借りた


だから足取りは少し軽い


服は綾香が貸してくれた


なので元気が湧いてくる


みんなの元気を貰ってるから


さあ帰ろう


私の家に



楽しいことも…


悲しいことも…


すべてがつまった


あの家に…





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