恋をした悪魔
「なにか食べたいものはある?」
日の落ちるころ、思い出したように青年はリリスに尋ねました。
悪魔の好物は生き物の精気ですが、今、それは望めません。
リリスは、悪魔が人間界で唯一口にできるミルクをねだりました。
すると青年はとたんに顔色を悪くし、
思いつめた表情で家を出て行きました。
そして夜が深まったころ、一瓶のミルクを持って帰って来ました。
「おいしいかい?」
リリスがうなずいて見せると、青年は微笑みました。