接吻ーkissー
竜之さんが見つめているだけでも、私の躰はさらに敏感になった。

「――ああっ、んっ…!」

「そんなに腰を動かしやがって…。

まあ、その方が俺もいじめがいがあるけどな」

「――ああっ!」

腰に走るのは、痛みと…それ以上にないくらいの感覚だった。

とにかく、もう…。

「――竜之さん…」

名前を呼んだ私に、
「――ッ、何だ…?」

竜之さんは首を傾げた。

「もうダメ、溶けちゃう…」

そう言った後、私は深く息を吐いた。

とろけるように、躰が熱い。
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