接吻ーkissー
「――璃音」

ささやくように竜之さんが私の名前を呼んだ。

後ろから彼の腕が伸びてきたかと思ったら、私を包み込むように抱きしめられた。

「――ッ…」

ドキッと、私の心臓が鳴った。

「俺は…ホントにどうかしてるかもな。

1回り以上年下の女に、こんなにも夢中になっているんだから」

「――竜之さん」

彼の大きな手が、首に巻いてあるスカーフに……えっ?

「――ま、待って!」

私はその腕を振り払った。

思わぬ出来事に、竜之さんは驚いた顔をした。
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