接吻ーkissー
スカーフの下の跡のことを、すっかり忘れてしまっていた。

「――ごめんなさい」

私、ちゃんと言えてるかな?

「その前に、シャワーを浴びてきてもいいですか?」

そう言った私に、
「別に、今に始まったことじゃねーだろ?

第一、今までヤる前に風呂に入ったことがあるのか?」

「――やっ…ちょっ、待っ…」

竜之さんの手がスカーフに向かって伸びてきた。

確かに、そんなことは今までなかった。

「――で、でも…」

「今日はずいぶんと焦らすんだな。

そんなことをしても逆に俺をあおるだけだけど?」

竜之さんはニヤリと、イジワルそうに笑った。
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