接吻ーkissー
「わたしじゃなくて、その人を選ぶって言いたいんでしょ!?

わたしを捨てて、その人と幸せになるって言いたいんでしょ!?」

ヒステリックに叫んでいる由良に、
「ち、違っ…」

私は言葉を続けようとするけれど、
「違うって何が!?

どこが違うって言うの!?

璃音が言いたいのはわたしと別れて、その人と幸せになるんでしょ!?」

感情に任せるままに大声で怒鳴る――と言うよりも、由良は叫んでいる。

違う、私が言っているのはそんなことじゃない!

「由良も竜之さんも、どっちも同じくらいに好きなの!」

叫んだ私に、ピタリと由良が止まった。
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