接吻ーkissー
「せっかくのチャンスのために、璃音ちゃんを犠牲にしたくない。

それには、どうすればいいのか。

出した答えが、“璃音ちゃんも一緒に連れて行く”だったんだ。

そうすれば、璃音ちゃんは1人にならなくて済むでしょ?

1人で日本で待たなくてもいいでしょ?

何より、寂しくないでしょ?」

シンさんが笑ったので、私は首を縦に振ってうなずいた。

確かに、1人で日本で待つのは寂しい。

竜之さんが帰るまで待っていられる自信がない。

「でも、そのためには時間が必要だ。

例えば、璃音ちゃんが高校を卒業するまでの時間や親にあいさつをする時間とか」

シンさんが言った。
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