接吻ーkissー
そうだ。

竜之さんと一緒にいるためには、お父さんに彼を紹介しないといけない。

そして、私の高校の卒業。

「もし無理だったら、チャンスを蹴るつもりだって菊地さんは言ってた。

璃音を捨てるくらいなら、チャンスをムダにした方がまだマシだって」

シンさんが言った。

「――竜之さん…」

そっと、竜之さんの話を耳に集中させた。

「お願いします!」

その声に、竜之さんが頭を下げたのがわかった。

ドア越しに沈黙が流れたのがわかった。

相手は何も答えない。

「私からもお願いします!」

この声は、一緒にいるマスターって言う人なのだろうか?
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