本と私と魔法使い
「…さて、…お前が学園の不審者だな?」

「…ヴァアア…ァ」

その声が否定か肯定をさすのかわからなかった。

和泉の持っている刀が女の体を貫いていたが、こちらに向ける目は変わらない。
本当に“化ケ物”なんだ。

「和泉くん、咲ちゃんっ。遅くなっ…」

追ってきた千亜の目は女を捉えて、大きく見開いた。
「…」

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