キミ色季節。【完】
麗さん
見に来てはないと思うけど
麗さんの行けなかった県大会
…――必ず。
午前10時
100㍍のレースがはじまった。
これで
100㍍は最後…
きっと予選通過は難しい。
「杏!!」
え…
「や、まさん…?」
係員に当たってるはずなのに…
競技場の外から
あたしのために
足を止めてくれた。
「大丈夫、大丈夫だから。楽しんできな!」
「――…はいっ」
そう、楽しもう。
悔いのないように
自分のレースを…
結果は走ってすぐにわかった。
明らかにゴールしたのは
同じ組の8人中4位以下。
準決勝に進めるわけなかった。
「っ、はぁっ」
悔しかった。
でもあたしはまだ…
あたしはすぐにアップに
向かった。