魔王と王女の物語
コハクがぷらぷらと森の奥に消えて行ったのを見計らって、ラスの隣にリロイが座った。
一瞬ラスは身じろぎをしたが、リロイと視線を合わせると…どうしたいいかわからない、という顔をリロイがしていた。
「どうしたの?」
「ラス…僕のこと、邪魔?もう一緒に居たくないって思ってる?」
「ううん。リロイはティアラの傍に居てあげてよ。“勇者様”はお姫様の傍にずっと居てあげなきゃね」
「…僕は、ラスの“勇者様”になりたいんだ。どうして気付いてくれないの?」
驚いたラスの手が止まり、ティアラが座っていた方を見たが…ティアラが居ない。
「あれ?ティアラ?」
「僕の話聞いてる?僕はティアラ王女の“勇者様”じゃないよ。ラスだけの白騎士だよ…」
――金色の髪に金色の瞳。
瞳の色こそ父とは違ったが…今まで国や世界を守ってきた勇者たちはことごとく、金色の髪。
確かな勇者の資質を備え持っているリロイがラスの顎に手を添えて…顔を近付けた。
「駄目だよ、コーからしちゃいけないって怒られたんだから」
「“友情の証”なんでしょ?どうして魔王だけなの?僕もラスの友達でしょ?」
「それは…そうだけど…」
口ごもるラスを言い含めてゆっくりと唇を重ねる。
ラスの大きなグリーンの瞳は開いたままで、リロイが苦笑しながらきゅっと抱きしめた。
「リロイが私の“勇者様”なの?でもティアラもリロイがそうかもしれないって…」
「ラス、僕を信じて。ティアラ王女はレッドストーン王国の姫君だよ。僕は小さな頃からずっとラスの傍に居たでしょ?だからこれからもそれは一緒。魔王よりも君のこと、大切に想ってる」
「私はコーのこともリロイのことも大切なの。私の“勇者様”な証拠を見せて。そしたら…」
「わかった。その証拠を見せれるのはもうちょっと先になると思うけど、絶対見せるから。だから魔王の言いなりにならないで」
――別に言いなりになっているわけではないのだが、最近コハクが優しいのは事実で、今もコハクを求めて森の奥に視線が行ってしまう。
「ラス、こっち向いて」
「ん…」
魔王の留守を狙い、騎士が王女の唇を奪う。
一瞬ラスは身じろぎをしたが、リロイと視線を合わせると…どうしたいいかわからない、という顔をリロイがしていた。
「どうしたの?」
「ラス…僕のこと、邪魔?もう一緒に居たくないって思ってる?」
「ううん。リロイはティアラの傍に居てあげてよ。“勇者様”はお姫様の傍にずっと居てあげなきゃね」
「…僕は、ラスの“勇者様”になりたいんだ。どうして気付いてくれないの?」
驚いたラスの手が止まり、ティアラが座っていた方を見たが…ティアラが居ない。
「あれ?ティアラ?」
「僕の話聞いてる?僕はティアラ王女の“勇者様”じゃないよ。ラスだけの白騎士だよ…」
――金色の髪に金色の瞳。
瞳の色こそ父とは違ったが…今まで国や世界を守ってきた勇者たちはことごとく、金色の髪。
確かな勇者の資質を備え持っているリロイがラスの顎に手を添えて…顔を近付けた。
「駄目だよ、コーからしちゃいけないって怒られたんだから」
「“友情の証”なんでしょ?どうして魔王だけなの?僕もラスの友達でしょ?」
「それは…そうだけど…」
口ごもるラスを言い含めてゆっくりと唇を重ねる。
ラスの大きなグリーンの瞳は開いたままで、リロイが苦笑しながらきゅっと抱きしめた。
「リロイが私の“勇者様”なの?でもティアラもリロイがそうかもしれないって…」
「ラス、僕を信じて。ティアラ王女はレッドストーン王国の姫君だよ。僕は小さな頃からずっとラスの傍に居たでしょ?だからこれからもそれは一緒。魔王よりも君のこと、大切に想ってる」
「私はコーのこともリロイのことも大切なの。私の“勇者様”な証拠を見せて。そしたら…」
「わかった。その証拠を見せれるのはもうちょっと先になると思うけど、絶対見せるから。だから魔王の言いなりにならないで」
――別に言いなりになっているわけではないのだが、最近コハクが優しいのは事実で、今もコハクを求めて森の奥に視線が行ってしまう。
「ラス、こっち向いて」
「ん…」
魔王の留守を狙い、騎士が王女の唇を奪う。