魔王と王女の物語
泣いていることをラスに指摘されて思わず手の甲で目じりを拭ったコハクは荒々しく立ち上がるとキッチンに向かった。
「コー、どこ行くの?独りにしないでっ」
「ばーか独りになんかしねえよ。腹減ったろ?血も沢山出たし元気が出るようなもん作ってやるよ」
――コハクのすらりとした細い後ろ姿は今やマントで隠されてはいない。
腕まくりをしながら冷蔵庫を開けてしゃがみこむと何度もこちらをちらちらと見ながら食材を取り出して笑いかけてきた。
「もうこれで山の中に入って山菜摂ったりしなくて済むぜ。チビは王女なんだからぶっちゃけ野営はつらかったろ?」
「ううん、全然。お風呂に入れなかったのはちょっといやだったけど野営は楽しかったよ。それにコーと一緒に色々なものが見れたから」
上半身を起こして膝を抱えながら言ったラスは本当にそう思っていた。
今までお城の中に閉じこめられてきた意味も知ったし、
両親は…
こうしてコハクに惹かれていくかもしれないことを危惧して閉じこめてきたのだろうが、結果的にはそれを防ぐことはできなかった。
「へ、へぇ~。チビはほんとーに俺が大好きなんだなあ」
「うん、大好きだもん」
「!!」
あからさまに顔色を変えた魔王の反応は純情一直線で…
なんとなく魔王を操作するコツを得たラスはカーテンが引かれた薄暗い部屋を見回して、カーテンの奥が時々ぴかっと光ったので身を竦めた。
「こ、コー…雷が…」
「んー、飯食ってちょっとゆっくりして俺の身体取り戻したらすぐ出てこうぜ。それまで外は見るなよ、チビの大嫌いな雷がぴかぴかしてるからさ」
「うん、わかった」
手際よくフライパンに食材を投下して手際よく調味料を加えてゆくコハクの隣に立つと、こんな風に料理を作ってあげたいという気持ちが強くなった。
…もちろん自分が超不器用なのも知っている。
いつか…
いつかこんな風にコハクに料理を作ってあげたい。
「チビ?ほっぺ赤いぞ、熱か?寝てろって」
「う、ううん、大丈夫!ねえコー、一緒食べよ!」
「俺はチビを食べたいなあ」
さりげなく、本音炸裂。
「コー、どこ行くの?独りにしないでっ」
「ばーか独りになんかしねえよ。腹減ったろ?血も沢山出たし元気が出るようなもん作ってやるよ」
――コハクのすらりとした細い後ろ姿は今やマントで隠されてはいない。
腕まくりをしながら冷蔵庫を開けてしゃがみこむと何度もこちらをちらちらと見ながら食材を取り出して笑いかけてきた。
「もうこれで山の中に入って山菜摂ったりしなくて済むぜ。チビは王女なんだからぶっちゃけ野営はつらかったろ?」
「ううん、全然。お風呂に入れなかったのはちょっといやだったけど野営は楽しかったよ。それにコーと一緒に色々なものが見れたから」
上半身を起こして膝を抱えながら言ったラスは本当にそう思っていた。
今までお城の中に閉じこめられてきた意味も知ったし、
両親は…
こうしてコハクに惹かれていくかもしれないことを危惧して閉じこめてきたのだろうが、結果的にはそれを防ぐことはできなかった。
「へ、へぇ~。チビはほんとーに俺が大好きなんだなあ」
「うん、大好きだもん」
「!!」
あからさまに顔色を変えた魔王の反応は純情一直線で…
なんとなく魔王を操作するコツを得たラスはカーテンが引かれた薄暗い部屋を見回して、カーテンの奥が時々ぴかっと光ったので身を竦めた。
「こ、コー…雷が…」
「んー、飯食ってちょっとゆっくりして俺の身体取り戻したらすぐ出てこうぜ。それまで外は見るなよ、チビの大嫌いな雷がぴかぴかしてるからさ」
「うん、わかった」
手際よくフライパンに食材を投下して手際よく調味料を加えてゆくコハクの隣に立つと、こんな風に料理を作ってあげたいという気持ちが強くなった。
…もちろん自分が超不器用なのも知っている。
いつか…
いつかこんな風にコハクに料理を作ってあげたい。
「チビ?ほっぺ赤いぞ、熱か?寝てろって」
「う、ううん、大丈夫!ねえコー、一緒食べよ!」
「俺はチビを食べたいなあ」
さりげなく、本音炸裂。