魔王と王女の物語
抱っこされて外へと出たラスは不気味な空を見たくなくてコハクの首に腕を回して俯いていた。
「コー、どこに行くの?ここはヤだよ…」
「ここじゃ無理だからちょっと移動ー」
荒廃した大地に向かって掌を翳すと魔法陣が浮かび、その下からケルベロスが顔を出した。
『あ、リアル魔王様だ!』
『おいワン公、お前に乗ってやるから俺とチビをグリーンリバーに運べよ』
「え、グリーンリバーに行くの?何しに?」
「秘密ー」
尻尾を振るケルベロスの3つ共の頭を撫でていたラスを意外とやわらかい背に乗せると落ちないように結界を張りつつ空を走らせた。
「俺はチビのことなーんでも知ってるんだぜ」
「え…ど、どういうこと?」
…どぎまぎしてしまうのは、完全体に戻ったコハクに色気がありすぎるからだ。
さすがのラスもそれには気付いていて、さっきから腰に回っている腕の感触や、時折首筋にキスをしてくるコハクに翻弄されまくっていた。
するとコハクはすぐに見えてきたグリーンリバーのドーム状の結界を視野に入れつつ、ラスの耳に息を吹きかけつつ、囁いた。
「俺と一緒に太陽の下を歩きたいんだろ?」
「!!どうして私の夢を知ってるのっ?わ、わかった、魔法で私の心を覗いたんでしょっ?」
「覗かなくてもわかるし。どうだ、俺と一緒に影じゃないとこを歩きたいだろ?」
「うん!一緒歩こ!コー大好き!」
でれでれが止めどない魔王はラスに抱き着かれて有頂天になり、ケルベロスに小馬鹿にされた。
『魔王様だらしなーい』
「うっせえ!水差すんじゃねえよ!」
『きゃいんきゃいんっ!』
真ん中の頭に拳骨をくらったケルベロスが情けない悲鳴を上げながらグリーンリバーへ入り、城の屋上で2人を下ろした。
もちろん、そこは金色の世界。
そして空は、金色の太陽。
「コー…私の夢が…叶った!」
「チビ、手ぇ繋ごうぜ」
――金色の花に負けないほどの笑顔のラスと手を繋ぎ、金色の花畑を歩き、春風の吹く屋上から太陽を見上げた。
「久しぶりだ…。こんなに綺麗だったかな」
込み上げる。
「コー、どこに行くの?ここはヤだよ…」
「ここじゃ無理だからちょっと移動ー」
荒廃した大地に向かって掌を翳すと魔法陣が浮かび、その下からケルベロスが顔を出した。
『あ、リアル魔王様だ!』
『おいワン公、お前に乗ってやるから俺とチビをグリーンリバーに運べよ』
「え、グリーンリバーに行くの?何しに?」
「秘密ー」
尻尾を振るケルベロスの3つ共の頭を撫でていたラスを意外とやわらかい背に乗せると落ちないように結界を張りつつ空を走らせた。
「俺はチビのことなーんでも知ってるんだぜ」
「え…ど、どういうこと?」
…どぎまぎしてしまうのは、完全体に戻ったコハクに色気がありすぎるからだ。
さすがのラスもそれには気付いていて、さっきから腰に回っている腕の感触や、時折首筋にキスをしてくるコハクに翻弄されまくっていた。
するとコハクはすぐに見えてきたグリーンリバーのドーム状の結界を視野に入れつつ、ラスの耳に息を吹きかけつつ、囁いた。
「俺と一緒に太陽の下を歩きたいんだろ?」
「!!どうして私の夢を知ってるのっ?わ、わかった、魔法で私の心を覗いたんでしょっ?」
「覗かなくてもわかるし。どうだ、俺と一緒に影じゃないとこを歩きたいだろ?」
「うん!一緒歩こ!コー大好き!」
でれでれが止めどない魔王はラスに抱き着かれて有頂天になり、ケルベロスに小馬鹿にされた。
『魔王様だらしなーい』
「うっせえ!水差すんじゃねえよ!」
『きゃいんきゃいんっ!』
真ん中の頭に拳骨をくらったケルベロスが情けない悲鳴を上げながらグリーンリバーへ入り、城の屋上で2人を下ろした。
もちろん、そこは金色の世界。
そして空は、金色の太陽。
「コー…私の夢が…叶った!」
「チビ、手ぇ繋ごうぜ」
――金色の花に負けないほどの笑顔のラスと手を繋ぎ、金色の花畑を歩き、春風の吹く屋上から太陽を見上げた。
「久しぶりだ…。こんなに綺麗だったかな」
込み上げる。