魔王と王女の物語
「じゃあお父様、お母様、行ってきます」
カイはラスの身体を抱き上げると、首に下げられているゴールドストーンのネックレスに触れた。
「肌身離しちゃ駄目だよ。私のプリンセス…必ず戻っておいで。いいね?」
「はい!」
「リロイ、頼んだよ」
リロイとカイが目だけで会話をして頷き合うと、
それを見ていたコハクが指を鳴らした途端…
目の前に真っ白な馬車が出現した。
しかも、2頭の馬付きだ。
「うわあ、今の魔法だよね!?」
「ああそうさ。チビ、早く乗れよ。小僧、お前は外だぞ」
だがラスはそれを固辞して、コハクに自分の格好を見せつけた。
いつも乗馬の練習時に着ているレザーのキュロットにロングブーツ。
長袖の白いフリル付のシャツを着たラスを360度回りながら眺めると、またにやついた。
「いいねえ、それもそそるぜ」
そしてまた指を鳴らすと馬車が消えて、白馬が1頭残り、ラスがひょいと身軽に跨った。
「馬車なんかに乗ってたら城下町が見れないでしょ?疲れたらお願いしてもいい?」
「ああいいぜ。じゃあな。お前の娘、俺がずっと大切にしてやるよ」
「…」
コハクが影に戻り、ラスとリロイが揃って馬を走らせ、城の門を潜って外へと出た。
そこから先はラスの知らない光景。
城を取り囲む森の道を歩いている間もずっと挙動不審気味に見回しているラスが可愛らしく、
脚と脚がぶつかりそうなほどにリロイが馬を寄せると、風で純白のマントと金色の髪がなびいた。
「離れちゃ駄目だよ。君が王女であることは街の皆も知ってるから立ち止まらないように。いい?」
「うん。ねえ、その…お買いものとかしちゃ駄目?」
「うーん…じゃあそれは魔王の城から帰って来る時にしようよ」
「うん!」
3つ年上のリロイ。頼もしくて優しくて、かっこよくて…
コハクは“俺が勇者だ”と言うけれど、
ラスから言わせればリロイの方がよっぽど勇者っぽく見えていた。
「リロイが勇者様だったら、私と結婚するのかなあ?」
「え!?きゅ、急になに!?」
コハクが舌打ちした。
カイはラスの身体を抱き上げると、首に下げられているゴールドストーンのネックレスに触れた。
「肌身離しちゃ駄目だよ。私のプリンセス…必ず戻っておいで。いいね?」
「はい!」
「リロイ、頼んだよ」
リロイとカイが目だけで会話をして頷き合うと、
それを見ていたコハクが指を鳴らした途端…
目の前に真っ白な馬車が出現した。
しかも、2頭の馬付きだ。
「うわあ、今の魔法だよね!?」
「ああそうさ。チビ、早く乗れよ。小僧、お前は外だぞ」
だがラスはそれを固辞して、コハクに自分の格好を見せつけた。
いつも乗馬の練習時に着ているレザーのキュロットにロングブーツ。
長袖の白いフリル付のシャツを着たラスを360度回りながら眺めると、またにやついた。
「いいねえ、それもそそるぜ」
そしてまた指を鳴らすと馬車が消えて、白馬が1頭残り、ラスがひょいと身軽に跨った。
「馬車なんかに乗ってたら城下町が見れないでしょ?疲れたらお願いしてもいい?」
「ああいいぜ。じゃあな。お前の娘、俺がずっと大切にしてやるよ」
「…」
コハクが影に戻り、ラスとリロイが揃って馬を走らせ、城の門を潜って外へと出た。
そこから先はラスの知らない光景。
城を取り囲む森の道を歩いている間もずっと挙動不審気味に見回しているラスが可愛らしく、
脚と脚がぶつかりそうなほどにリロイが馬を寄せると、風で純白のマントと金色の髪がなびいた。
「離れちゃ駄目だよ。君が王女であることは街の皆も知ってるから立ち止まらないように。いい?」
「うん。ねえ、その…お買いものとかしちゃ駄目?」
「うーん…じゃあそれは魔王の城から帰って来る時にしようよ」
「うん!」
3つ年上のリロイ。頼もしくて優しくて、かっこよくて…
コハクは“俺が勇者だ”と言うけれど、
ラスから言わせればリロイの方がよっぽど勇者っぽく見えていた。
「リロイが勇者様だったら、私と結婚するのかなあ?」
「え!?きゅ、急になに!?」
コハクが舌打ちした。