BLack†NOBLE
ゆったりと歩く俺たち一団を、一人の白人男が行く手を遮るように立ちはだかる。
体は大きく、身なりはいい。
『お待ちしておりました。会談場所を設けております。我々の招待を快く受け入れていただけますか?』
抑揚のない声でそう言った。レイジが俺の耳元で『場所は我々が提供すると仰ってください』と囁く。
『案内しろ』
『かしこまりました』
レイジは『瑠威様、不利です』と声を荒げたが、俺が見る限りこの白人は一人で俺たちの前に姿を現した。
建物、裏路地、通行人……怪しい人影や偵察役がいない。
あのカジノの女もそうだった。
それなのにメルフィスは組織力だけでこんなに大所帯で、場所なんてどこでもいいと、それくらいの余裕を見せてやればいいと思った。