BLack†NOBLE
『カルロ、昔は暴力で全てを解決してきただろ? マフィアってのは、そういうもんだろ?
銃と酒と女と金に溺れて、銃と酒と女と金に殺される。
黒髪の坊ちゃんたちの言いなりなんて物足りないだろ? どうだ、昔のメルフィスを取り戻さないか?
カルロ、そいつら兄弟が死ねばメルフィスの後継者はいなくなる。誰にでも、チャンスがある』
『カルロ、惑わされるな……』レイジの焦った声を聞いたのは初めてだ。
俺は深く深呼吸して、右手をリラックスさせて胸の前で組む。
銃は、必要ない。
『クククッ……坊っちゃん、死への足音が聞こえてきたか? 開き直るとは大した度胸だ。それから俺たちを呼び出すなんて“殺してくれ”と言ってるようなものだ。大馬鹿者め!』