BLack†NOBLE
『はぁ……』
ため息をついて、白い枕に横たえる美しい首筋を指でなぞる。
『ほんと、クロードって綺麗な顔してるよね……ミケランジェロでもこんな綺麗な男の絵は描けないよ……』
銃で撃たれて瀕死の重症。傷は回復が見込めるらしいけど、出血のショックで意識が戻らなくなって一日以上が経った。
クロードの頬に自分の唇を押し当てる。
『愛してるよ、クロード……クロードは私のことなんて全然好きじゃないと思うけど、私はクロードを本気で愛してるから』
悲しくて泣けてきた、彼は本当は誰を愛してるんだろう?
ひょっとしたら、そんな女いないのかもしれない。彼は女なんて必要ないのかもしれない。
クロードの胸にピタリと頬を寄せた。
トクン……
トクン……
ゆっくりとした心臓の音が聞こえる。