とけないゆき
百花と別れて、1人で帰る帰り道。


いつもよりむなしく感じた。


私も、恋がしたい。


そんなことを思いながら


辛い思いはしたくない、本気で好きになりたくない。

いや、なれない。


そんな気持ちが大きかった。


もし・・・・・・


この帰り道に前から誰かが走ってきて

私とぶつかって


ハンカチかなんか落として

拾ってくれて、


ついでにアドレス聞かれるなんてことがあったらいいのに


なんて考えながら

ゆっくりといつもの坂を上る。
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