簪彼女。
「じゃあ、赤松」
ぐ、と顔を近づけられて。
なすすべもなく、涙に濡れた顔を晒した。
「私が!私が、弱いから……高橋君にばっか頼っちゃって」
「いいよ、頼ってくれよ」
「でもね、私のせいなんだよ。私なんかが、高橋君と一緒にいるから……、つりあわないって、……」
「何?俺、と?」
「ん、…っ…なのに、私、高橋君を、求めちゃ、……助けて、って思っちゃう……っ」
「………うん」
それ以上はどうしたって言葉にならなくて。
何回かごめんねって言おうとしたのに、高橋君からの「ごめん」に遮られてしまって。
ふわ、と抱き締められたと思った瞬間に、――――…………
………――――学校のチャイムが微かに響いていた。


