亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
…その告白は、一体何度目だろうか。
記憶を辿っても殆ど無いであろう、何処か初々しい少年の様な告白。
そのたった一言が、ローアンの心をギュッと掴む。
胸が、苦しくて仕方無い。
どうすることも出来ずに、何か応えようと気持ちだけが先走りして、真っ赤になって口をパクパクと小さく開いていると………突然、キーツはまたその口を塞いだ。
今度は少し強引に。貪る様に。
「…………んっ…!?」
何の躊躇いも無く、彼は口内に舌を割り込ませてきた。
ざらりとした舌の感触。
縮こまっていた舌を絡み取られ、ゆっくりと愛撫される。
………身体が熱い。頭がぼうっとする。
どうかなってしまいそたいだ。
角度を変えながら重ね、何度も何度も舌を絡ませる。
時折、互いの湿った切ない吐息が、本の少しだけ離れる瞬間に漏れ出た。
………ハァ、と耳元で聞こえる吐息は、キーツにとってもはや興奮剤の一つでしかない。
華奢な彼女の身体を強引に壁に押し付け、小さく震えていた手に、自分の手を重ねてギュッと握り締めた。
………密着した彼女から、バクバクと跳ねる鼓動音が伝わってくる。
………小さい。
………柔らかい。
……………。
ふと唇を離すと、どちらのものなのか分からない細い銀糸が、名残惜しそうに二人の間で伸びた。
愛しそうにローアンを数秒間見下ろした後、キーツは彼女をギュッと抱き締めた。
………彼の息は何処か荒かった。
吸い付きたくなる様な彼女の白い首に、顔を埋めた。