亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~
「設定って!設定って何だ!!何が設定だこの野郎!!その千里眼とやらくり抜いて日干しにしてやる!!……アレクセイ!!離せアレクセイ!!アレクセェェ―…イ……」
「………その呪い殺す様な危ない目はお止め下され…このアレクセイ、どうせ老い先短いのですから」
暴れるキーツにだんだんとレベルの高い拘束技を掛けて制するアレクセイ。締め付け技は徐々に暗殺技へ。
………その内、首辺りを掴まれているせいか、キーツの顔が酸欠で青ざめてきた。
「まあ………それは置いといて。………時間は無い。お前そう言ったよな?……嬢ちゃんの退去がどれ程重要か、自分が一番分かっている筈だな?………お前の口から言え。嬢ちゃんははっきり言って戦場では…邪魔だってな。……標的にしかならねぇ…」
オーウェンは真剣な面持ちで、酸欠マックス状態で真っ青なキーツに言った。
「…………………あの…続きって何ですか?」
全く状況を把握していない様子で、死にそうなキーツを下から覗き込みながらリストは再度尋ねた。
―――………私はあの時、ずっと見ていた。
………あの広い…部屋を。
………あの血腥い、屍だらけの空間を。
………冷めた人間の、悍ましい憎悪の惨劇を。
……………私は、見ていた。
……だんだんと冷たくなっていく姉様…。
……泣いている姉様…。
………私を…庇って……。
「………その呪い殺す様な危ない目はお止め下され…このアレクセイ、どうせ老い先短いのですから」
暴れるキーツにだんだんとレベルの高い拘束技を掛けて制するアレクセイ。締め付け技は徐々に暗殺技へ。
………その内、首辺りを掴まれているせいか、キーツの顔が酸欠で青ざめてきた。
「まあ………それは置いといて。………時間は無い。お前そう言ったよな?……嬢ちゃんの退去がどれ程重要か、自分が一番分かっている筈だな?………お前の口から言え。嬢ちゃんははっきり言って戦場では…邪魔だってな。……標的にしかならねぇ…」
オーウェンは真剣な面持ちで、酸欠マックス状態で真っ青なキーツに言った。
「…………………あの…続きって何ですか?」
全く状況を把握していない様子で、死にそうなキーツを下から覗き込みながらリストは再度尋ねた。
―――………私はあの時、ずっと見ていた。
………あの広い…部屋を。
………あの血腥い、屍だらけの空間を。
………冷めた人間の、悍ましい憎悪の惨劇を。
……………私は、見ていた。
……だんだんと冷たくなっていく姉様…。
……泣いている姉様…。
………私を…庇って……。