聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
 黒斗の部屋の前に立ち、ノックをしようと腕を上げて止まる。


 ノックしたら入らなきゃ無いよね?

 は、入ったら……黒斗、すぐ抱きついてきたりするのかな。

 いや、流石にすぐは無いよね……。

 あー! でもでも!!


 ガチャ


 あたしがドアの前で悩んでいると、ドアのほうが勝手に開いた。


 ――じゃなくて、黒斗が開けた。

「何してるんだ? 入れよ」

「あ、う。……て、何でいるの分かったの!?」

「あ? だってお前の部屋のドア閉まる音聞こえたし。それで来るだろうなーと思ったらなかなか来ねぇし……。だから開けてみたらいた」


 そういえば、あたしも部屋にいるとき黒斗がドア閉める音聞こえてきてたっけ。


「あ、ははは……」

「いいから、笑ってねぇで入って来いよ」

「う、うん」


 そして、あたしは促されるまま黒斗の部屋に入った。


 なんていうか、男の子の部屋って感じ。

 布団やクッションとかは黒とかシンプルな色が多い。

 黒斗のテリトリーに入ったんだ……。


 そう思った。


 あたしの背後でドアを閉めた黒斗は、あたしを追い越して奥に行き、ベッドに座った。

「ま、とりあえず座れよ」

「う、うん」

 あたしはベッドを意識しながらも、そこには座らず床に敷いてあった座布団の所に座る。


 ちょこんと正座して座り、緊張しながら黒斗の次の言葉を待った。


 でも、黒斗は何も言わない。

 なんとも言えない沈黙が流れ、あたしは恐る恐る黒斗を見上げる。


 そしたら黒斗と目が合った。

 思わず目を逸らす。


 何!? 黒斗、ずっとあたしのこと見てたの!?
 


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