愛を教えて
『オロオロしたり、かと思えば、勝手に決めてしまったり……。駄々をこねる子供のように思うこともあります』

『ソフィが怒ることはないの?』

『そういうときこそ、怒らずに辛抱強く話し合わなければならないそうです。だって、私たちはこれから新しく家族になるんですもの』


ソフィは神父様に教えていただいた、と笑った。


その言葉に万里子はドキッとする。

卓巳は年齢も立場も落ちついた大人の男性に見える。しかし、こと恋愛とセックスに関しては間違いなく初心者だ。

だからこそ、嬉しくて堪らないのだと思う。それを回数で万里子に示し、男として認めてもらおうとしているのかもしれない。

その場合、卓巳が年齢相応に慣れて、自分に自信が持てるようになるまで、じっくりと付き合って行くしかない。


『大きな子供ね、男の人って』


ため息混じりに万里子が言うと、ソフィも笑って答えた。


『ええ、本当に! でも、可愛くて素敵な顔は私たちしか知らないのよ』

『そうね。とっても可愛いわ』


顔を見合わせ、ふたりは楽しそうに笑った。


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