猫に恋する物語
□私たちは働くけれど、それはこの町を変えるためでもある。

□そこで聞きたいんだけれど、この町を動かしているのは、、、、誰?


@そうよね。必ずしも、まとめる人がいないと国とか町は成り立たないもの。


「それは・・・高層階級と呼ばれる身分の中でも更にトップの人たちがいて、・・・その人たちが星神という名の機関を作ってこの街を動かしているわ。その星神のトップはつい一年ぐらい前に就任した露概という人よ」


初めて聞くこの町の政治について軽く目眩を覚えた。それは□も同様らしく、こめかみを押さえている。

根本的にバカな私たちは感情論でなんとかしてきたクチなので知識面を前にするとかなり弱腰になってしまう。


□私たちは、この町の政治に関与することはできないの?

「それは・・・。私は中層階級、中心地にたむろしている人々は下層階級、そのどれでもないあなたたちは無層階級になるんだけれど、私たちにすら関与出来ない状況だから、・・・たぶん出来ないと思う。」


シルエットは申し訳なさそうにそう告げた。

それを見た私は、

@何暗い顔してるのよっ。大丈夫だってば。人生、なんとかなるもんなのよ?


そう言ってシルエットに笑いかけた。


おばあさんの言葉が温かく思い出される。





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