女神は不機嫌に笑う~小川まり奮闘記①~


 警察を出て最初の角にあるコンビニで、桑谷さんが待っていた。

 私は彼の姿を認めて足を止める。・・・待ってるかな、とはちょっと思ってたんだけど、本当にいたわ。

「・・・今日、遅番じゃなかったでした?」

 ゆっくりと近づきながら私が聞くと、代わって貰ったんだ、と彼は簡単に答えた。

「何か判った?」

 桑谷さんの問いに首を振る。

「私には教えてくれませんでした。判れば、あなたには連絡するって・・・」

 おお~、そう嬉しそうに言って、にやりと笑った彼が私を見下ろす。

「俺といないと、情報が手に入らないんだな」

「そうです」

「主導権を握れるのはいい気分だ」

「良かったですね」

 感情を全く込めずに返すと、俺、失言したかな、と首を傾げていた。

「・・・ところで、一応聞いとくけど、君の実家はどこ?」

「―――――――どうしてですか?」

 背の高い彼を見上げる。いきなり何なのだ。


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