漆黒の黒般若
「よし、出来た!ほら、楠葉」



「あ、うんっ」



こうして2人は水桶を持って縁側を目指した



「よっこらせっと〜」


「楠葉、その掛け声おっさんみたいだぞ?」


「へっ?そんなことないよお。こうするとうまく下ろせるんだから!」


「そうなのか?でもお前って少し婆くさそうだよな」

「喧嘩うってる?」


「ふはっ、怒った怒った」

彼が裕に似ているからなのだろうか


会ってまだ少ししか経っていないにも関わらず警戒心の強い楠葉もため口で話せるようになっていた


なぜかこの人の隣は温かい


こうして楠葉は裕に似ているからではなく
純粋に小十郎という人の人柄の良さに心を開いていった





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